お位牌についてのご案内
お位牌を作る時期
お位牌は、四十九日法要(忌明け法要)までにご用意される方がほとんどです。葬儀の際に葬儀社や菩提寺から頂く「白木位牌」は四十九日法要までの仮のものとされ、法要を機に本位牌へと切り替えます。
本位牌には僧侶による「魂入れ」を行うことが一般的です。法要の日程から逆算し、余裕を持ってお位牌の準備を進めてください。
なお、四十九日に間に合わなかった場合でも、百か日法要や一周忌に合わせて製作される方もいらっしゃいますので、ご安心ください。
当店の納期について
-
手書き仕上げ:最短3日間
-
機械彫り仕上げ:最短1週間
お葬式後は様々な手続きで忙しくなりがちです。お位牌の製作には日数がかかるため、なるべくお早めのご相談をおすすめいたします。
宗派とお位牌の違い
日本仏教には多くの宗派があり、宗派によってお位牌の形や記載内容が異なります。ご購入・ご製作前にご自身の宗派を確認されることをおすすめします。
お位牌の種類は大きく分けて2種類
-
浄土真宗の場合: 繰出し位牌や過去帳が一般的
-
その他の宗派: 札位牌が一般的
宗派ごとに記載する文字(戒名・法名)、梵字、書式が異なる場合もありますので、できる限りご住職様にご確認ください。
お位牌を製作するために必要な情報
お仏壇屋にお越しになる前に、以下の情報をご準備いただくとスムーズです:
-
戒名(法名)
-
没年月日
-
俗名
-
享年(行年)※数え年で記載します
記載する文字は旧字体も多く含まれますので、ご住職様からいただいた内容をそのままお持ちいただくことをおすすめします。
彫刻後の修正は難しいため、誤りのないようにご注意ください。
お位牌の種類
お位牌は主に以下の3種類に分類されます:
種類 | 特徴 |
---|---|
黒塗り位牌 | 昔ながらの漆塗り。格式高い印象。黒檀調のお仏壇とよく合います。 |
唐木位牌 | 紫檀・黒檀などの木目を生かしたデザイン。重厚な印象です。 |
モダン位牌 | 現代風のお仏壇に合うデザイン。家具調や蒔絵仕上げなどもあります。 |
ご先祖様のお位牌と揃えることで、お仏壇内が整い、見た目にも美しくなります。
お位牌のサイズの選び方
お位牌のサイズは、お仏壇の大きさや既存のお位牌とのバランスを考慮して選びます。
お仏壇に合わせたサイズの目安
仏壇の種類 | 推奨サイズ |
---|---|
ミニ・コンパクト仏壇 | 3.0寸~3.5寸 |
台付き・半間用仏壇 | 3.5寸~4.5寸 |
大型仏壇 | 5.0寸~6.0寸 |
※5.5寸をご希望の方は、直接当店までお問い合わせください。
ご先祖様のお位牌に合わせる場合
ご先祖様の位牌と揃えることで、調和の取れた配置になります。一般的には同じ大きさ、もしくは一回り小さめで製作される方が多いです。
文字入れの種類
当店では以下の方法で文字入れを行っています:
方法 | 特徴 |
---|---|
機械彫り | 均一で美しい仕上がり。色は金・青・白などから選べます。 |
手書き文字 | 職人の筆による温かみのある仕上がり。金粉使用で色あせにくい。 |
手彫り | 熟練職人による彫刻。寺院用や特別なお位牌におすすめです。 |
お位牌の安置場所
お位牌は通常、お仏壇の中に安置します。以下の点を参考にしてください:
-
最上段以外がおすすめ
-
本尊の脇に掛け軸がある場合は、一段下に配置
-
ご先祖様のお位牌が複数ある場合:
-
向かって右側に古いご先祖様
-
向かって左側に新しいご先祖様
-
※仏教では向かって右側が上座とされています。
お位牌のメンテナンス
お位牌は繊細な素材が使われているため、お手入れのしすぎには注意が必要です。
-
年に1~2回、乾いた柔らかい布でホコリを払う程度でOK
-
金箔や金粉が剥がれないよう、強くこすらないようにしてください
宗派別のお位牌の特徴
宗派 | お位牌の特徴 |
---|---|
浄土真宗 | 繰出し位牌、または過去帳。法名に「釋」や「釋尼」。位牌は必須ではありません。 |
浄土宗/時宗 | 札位牌。戒名に「誉」を入れることが多い。梵字「キリーク」を入れる場合あり。 |
日蓮宗/法華宗 | 札位牌。戒名に「妙法」や「日号」、「信士・信女」などを記載。 |
真言宗 | 札位牌。戒名の上に梵字「ア」を記載。大日如来を本尊とする。 |
曹洞宗/臨済宗(禅宗) | 札位牌。梵字「空」を記載する場合あり。右側が上座。 |
最後に
お位牌は、故人を偲び、ご供養を行う大切な存在です。何よりも大切なのは、長く心を込めて手を合わせ続けること。ご自身、ご家族にとって納得できるお位牌をお選びいただければ幸いです。
ご不明な点やご相談は、いつでもお気軽に当店までお問合せください。